カラダ探し【ネタバレなし感想】/赤い人にビビり散らかしながら肝試し

ケータイ小説のコミカライズ。漫画を描いた村瀬克俊先生は主にスポーツジャンルの漫画を描いている方で、ホラーは初挑戦だという。普段スポーツ漫画を描いているとは思えないほどのグログロしさが素晴らしいです。

「ねぇ、私のカラダ探して」

明日香(アスカ)、高広(タカヒロ)、留美子(ルミコ)、翔太(ショウタ)、理恵(リエ)、健司(ケンジ)ら6人は深夜0時、気付くと学校にいた

校舎内に閉じ込められた6人はカラダを探さなければならない全員が殺されると前日の朝に戻っていた

赤い人に追いかけられながらカラダを全て集めるまで同じ日が永遠に繰り返される悪夢のような日々が始まる。】

原作:ウェルザード
漫画:村瀬克俊

カラダ探し
2014年9月26日~2017年12月8日、少年ジャンプ+で連載。全17巻。

カラダ探し 解
2017年12月29日~2019年1月25日、少年ジャンプ+で連載。全5巻。

怖がりでも読める

どうしたら怖いかな、というものが詰め込まれて誕生した「赤い人」。エクソシストの「リーガン」くらい怖い。枝豆は噴射してきませんけど。

とりあえず赤い人が視界に入ってくるだけでビビる。絵柄がカラダ探しの世界観にマッチしすぎていて、画力も高いから余計に怖い。

漫画アプリ「ジャンプ+」で毎週読んでいたのですが、うっかり夜に布団の中で読んでしまった日には全部の部屋の電気をつけないと私はどこへも行けません。

それくらいビビりですが、それでも怖いもの見たさみたいな心理が働くんですかね。
お化け屋敷は間違っても入りませんが、ホラーゲームは観ていたいし漫画や小説なら読む。夏の怪奇特集とかも、まともに画面は観ませんがチャンネルを合わせます。厄介な心理です。

グロいのは問題ないです。ホラーが無理です。

それでも最後まで読んだので、同じくらい怖がりな方もきっと読めます。

心理ホラーとしての完成度

カラダ探しにはいくつかのルールがあります。

「赤い人」は放課後の校舎に現れる
「赤い人」は1人になった生徒の前に現れる
「赤い人」を見た者は校門を出るまで決して振り返ってはならない
振り返ったものはカラダを八つ裂きにされて校舎に隠される
「赤い人」に殺された生徒は翌日みんなの前に現れて「カラダを探して」と言う
「カラダ探し」は拒否できない
「カラダ探し」の最中にも「赤い人」は現れる
「カラダ探し」はカラダが見つかるまで行われる
「カラダ探し」は死んでも死ねない

「赤い人」は歌を唄う
「赤い人」に追いつかれたら背中にしがみつかれる、そして歌を唄い終わったら殺される

赤い人のデザインは確かに怖いので視覚的にも私はビビっておりますがルールがあることによって、より締め付け感があります。

深夜の校舎に響く足音、歌、放送、キャラクターの表情や心情・切羽詰まった描写などなど精神的にもくる。絶対に逃げられない恐怖と絶望。

カラダ探しの時間じゃない日常の中にすら不気味さが撒き散らされていて、漫画のキャラクター達よりも私がビビりまくっている始末。
カラダ探しが始まったら始まったで、校内放送を頼りに赤い人に見つからないようカラダを探さなければならない恐怖の連続です。

キャラクターのメンタル

ホラージャンルのたいていの作品は登場キャラクターのメンタルが鋼でできていますね。じゃないと話が進まないから仕方ないですが。

この作品も最初こそやや怖がりはしていましたが、翌日には結構冷静に行動するんです。

毎晩エグいやられ方をして、それがカラダが集まるまで毎日。痛みとかも記憶にあって、トラウマ級ですよね絶対。

ストーリー性

ひたすら同じことの繰り返しなら最終巻だけ読めばいいやと思ったり、とりあえず最後まで読んでもオチがなんか釈然としないとか結局なんだったのかわらないまま終了されて不完全燃焼。なんて作品もあります。

この手の呪いとか謎のループとか、割とオチが意味わからなかったりなぁなぁになって終わることが多い気がするのですが、カラダ探しはそんなどうしようもなさがなかったです。

赤い人がひたすらに怖かった。ページをめくるのもおそるおそる。

当時はリアルタイムで追っていたので更新されるのを待ちながら次の話を読んでいましたが、続きが気になりすぎて原作の小説も読みました。

小説を読んで結末もわかったうえで、漫画も最後まで読みたくなりました。

絵がつくとリアリティが増すというか、動きがあってより楽しめます。

そして映画となった”もうひとつの”カラダ探し。実写化された本作とは違ったストーリーです。漫画と映画を両方みましたが、映画は緊張感がなく途中から恋愛に全振りです。漫画の方がまだ納得のいく展開を見せてくれた気がする。

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