独特な世界観に個性的なキャラクターデザインが魅力であり、アンチRPGという新しいゲーム。
ムーン:ざくっとあらすじ
【王道RPGをプレイしている主人公は母親に「ゲームをやめて寝ろ」と叱られゲームの電源を切ったが、電源を切ったはずのゲームに吸い込まれてしまった。
辿り着いたのは「ムーンワールド」。
そこにはドラゴン討伐を目指す勇者が存在するが、この世界の勇者は住人にとってただのチンピラ。
「あるじゃねーかよ!コインと剣がよ!」
「おやめください勇者様!」
人の家に上がり込みコインやアイテムを奪い、経験値を稼ぐために罪のないモンスターを片っ端からなぎ倒してゆくのです。
このモンスター達の魂を救うことがこの世界に吸い込まれた主人公の役目。】
発売時期・対応機種
ラブデリックが開発、1997年10月16日にアスキーからPlayStation用に発売されたリミックスRPGアドベンチャーゲーム「MOON」。
2019年10月10日、Nintendo Switchダウンロード版。
2020年10月15日、Nintendo Switchパッケージ版。
2021年12月16日、PS4、PS5、Steam版。
懐かしき初代PSゲームが今も遊べる素晴らしさ。
ざくっとシステム
・レベル
モンスターの魂を救う、住人の悩みを聞いたり秘密を知ったりすることで得られる「ラブ」。これが経験値の役割を果たし、一定量溜まるとレベルが上がり行動できる時間が延びる。
・移動
常に徒歩。
何度も行ったり来たりと往復しなきゃいけなくなったり、遠くまで行くのが面倒かもしれない。
・時間
朝昼晩と曜日の概念があり、決まった時間や曜日にしか起こらないイベントがある。
住人それぞれに独自の生活スタイルがあり、決まった曜日の決まった時間に行きつけのお店で飲んだくれてたりする。
・謎解き
ラブを得るために必要なイベントを起こさないといけないことがある。1つのイベントを達成するためにいくつかのイベントを起こさなければいけない時もある。
簡単なイベントから難解なイベントまで、イベントだらけ。
個人的感想
「もう勇者しない」
RPGといえばモンスターなど敵とのバトルがつきものですが、MOONは「もう勇者しない」のでバトルが発生しません。
理不尽に勇者に倒されていったモンスターたちを救済していく、あるようでなかった物語。
「あれもラブ」
「これもラブ」
というように、ラブが詰まったゲームです。
独特な世界観とセンスある魅力的なキャラクター
この風変りな作風、ハマる人にはハマる。
ドット絵を基調としながらも手書き風な温かみがあり、どこかノスタルジック。
この世界観!
個性豊かなキモ可愛いキャラクター達!
世界各国の単語を短く切って繋ぎ合わせて生みだされた特徴的なボイス!
足音!
個人的にラブデリックのゲームはどれも好きです。
独特な世界観とシステムはラブデリックにしかないかもしれない。
この世界には曜日と昼夜の概念があり、住人達はそれぞれのスケジュールで動いているというまるで本当に生きているようなリアリティがあります。それを把握して行動することで進展することもあります。
謎解きが難しい
当時私は11歳だったのですが、ホーンテッドマンションで詰みました。胃袋の中の人にパシられるのですけど…胃袋だったかどうか記憶がちょっと怪しいですけど、謎解きですからそれはもう曖昧な言い回ししてくるんですよ。全く意味がわからず投げ出しましたね。
ということで自力でエンディングに辿り着いていませんがエンディングは(母のデータで)観賞済みです。
ただ全ての謎解きが難しい訳ではなく、案外単純だったりちょっと頭を柔らかくしたら解ける簡単な謎解きもあります。ほぼヒントがない鬼仕様な謎解きもあり、難易度は様々です。
今なら攻略サイトも充実してるでしょうし、どうしてもわからなかったら調べることができちゃいますので詰むことはないかもしれません。
それから、単に私の頭が悪いだけで子どもには難しいってこともない。はず。
自由度が高い
行動できる時間が短いうちは不自由に感じるかもしれませんが、行動時間が延びるほど自由です。
イベントをこなさないと進めないところなどはごく一部で、どこへ行くのもどの謎から解くのも基本的に自由です。
ただ、自由すぎてなにをすればいいかわからないとか、ひたすらラブを集めるけど最終的にはどうするのか、そういったことが示唆されないので放牧状態。
〆
謎解きが好きな方ならもちろん!謎解きが得意でない方も、どこまでもRPGを皮肉るありそうでなかったストーリーと独特な世界観とキャラクターに興味があれば楽しめるゲームだと思います。
そして私は、自力でクリアできていないのが悔しすぎるので次こそクリアするんです。
