ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記【ネタバレなし感想】|全員生存で味わう達成感と戦略RPGの醍醐味

ゲーム

「ファイアーエムブレム」に酷似していることから裁判沙汰にまで発展したシミュレーションRPG。
1990年に1作目が発売されたファイアーエムブレムの大ファンであり歴代ファイアーエムブレムシリーズを全てクリアしてきた我が母が買ってきました。
当時は情報が曖昧で「ファイアーエムブレムの続編?」という噂があったそうです。実際は無関係でした。

【サリアレダカナンリーヴェの四王国がゾーア帝国に滅ぼされる。
これにより、リーヴェ王国を構成していた4公国のひとつであるラゼリア公国を追われることとなったリュナン公子は、わずかな仲間とともに港町グラナダに逃れた

港町グラナダにて、グラナダ太守の息子であり海賊団”シーライオン”の頭でもあるホームズとともに帝国軍を相手に抗戦し続けた。
リュナンは「グラナダの英雄」と呼ばれるようになる。

しかし1年後、ついにグラナダも陥落
リュナンとホームズは僅かな手勢を率いてウエルト王国へ脱出する。】

2001年5月24日、エンターブレインよりPlay station用に発売。

ファイアーエムブレムの生みの親である加賀昭三氏が独立して立ち上げた「ティルナノーグ」が開発元。

なので、ファイアーエムブレムと酷似してるんですね。

・進行
リュナンサイド:基本的に一本道。
ホームズサイド:自由度が高く、何度も挑めるフリーマップでユニットの育成やアイテム収集が可能。

・マップ
マップごとに勝敗条件が設定されていて、それを満たすことで勝敗が決定。

マップが始まる前に出撃させるユニットの選択、アイテムや装備の整頓やセーブ等々を行える進撃準備が設けられている。

・行動
ユニットを1人ずつ、各々動ける範囲のマス内で移動させて敵への攻撃や民家や店への訪問などを行う。

自軍のターンが終われば敵のターンとなり、交互に繰り返す。

武器ごとに定められた射程圏内に入れば攻撃が可能となる。
所持している武器を消費しながら戦闘は自動で行われる。
うっかり武器を持たせ忘れると悲惨。

戦闘開始と同時にアニメーションに切り替わるが、アニメーションをOFFにしてマップ上で簡易的にドカドカやるだけにすることも可能。

・ユニットのロスト
ユニットが息絶えると二度と生き返らないというシビアな仕様。
少ない人数ですが救済措置もあり。

クリアに関しては何人減っても問題はない。
でも1人でも欠けるとすごくモヤる。

・兵種
ロード、ドラゴンナイト、アーチャー、魔導士、シスター…etc

下級から上級にクラスチェンジするユニットとしないユニットがいる。
クラスチェンジすると見た目にも変化がわかるユニットとどこが変わったのかわからないユニットまで様々。

・兵種の相性
兵種によって得手不得手がある。
相性の悪い敵からの攻撃を食らうとたったの1撃で瀕死、最悪お亡くなりになってしまう。

初のシミュレーションRPG

これまでやってきたRPGとの違いにハマりました。

アニメーションも全部観ていました。
アニメーションは単純ながらもそれぞれのキャラクターの特徴はちゃんとおさえられているのでどれが誰なのかわかるし、動きにちょっとした違いがあったりするので観ていて面白かったです。

60人以上いるユニット

ユニット同士、家族だとか恋仲だとか様々な設定や背景があります。
しかし気に入っているユニット以外把握しきれません。

とはいえ、これだけユニットがいながら派手な演出はなくとも全員に物語があるのです。

出撃できるユニット数がマップごとに決まっているので、メインで使うユニットはだいたい決まってくると思います。
なので1回も出撃させることなく存在すら忘れてしまうユニットもいるし、いかついおじさんなのに「メルヘン」という名前がついているおかげで変に印象に残るユニットまで様々。

私個人はシゲン、ジュリア、ヴェガが好きでした。
強いしかっこいいのです。

システムの奥深さ

メインで使うユニットには段々と愛着が沸いてくる。
それだけに、一度やられてしまうと二度と戻ってこないこのシビアなシステムのおかげで緊張感がある。

攻撃方法や相性、仲間同士の支援効果に移動する距離や射程範囲などをきちんと考えないと詰んでしまいます。

少しのミスが命取り、誰かがピンチになったり最悪やられてしまいます。
その瞬間、本当にガッカリします。
絶対全員で生還したいがためにやり直しです。

たくさんのことを考えてユニットを動かす奥の深さ、シミュレーションRPGの醍醐味ですね。

脳みそ酷使

攻略本には頼らずに自力でクリアしよう。
そして誰も欠かすことなくクリアしてやろう。
そう意気込んだのですが、何度挑んでも突破できないマップが出てきてどうしたもんかと。

私が頼り切っていたラフィンが「リュナン公子…あとは、頼む…」とか言いながら何回もお逝きになるのです。

…私のリュナン公子など、ずっと最後尾で大事にしすぎたおかげで1ミリも鍛えられてないから、頼まれても無理です。
試しにラフィン亡き後も続行してみましたが、リュナンどころかみんなゴミのようだった。

これまでのデータを消し、いちからやり直す始末です。
リュナンも前線に立たせ、他のユニットもみんなまんべんなく鍛えましたよ。
なんならみんなラフィンより強い…。

ホームズサイドはフリーマップがあるおかげで苦戦した記憶はないのですが、リュナンサイドは一度攻略したらどんどん前へ進んでいかなければならない。
そのため育成するユニットを絞って、そのマップごとに全員鍛えていかないとこういう事態に陥るのですね。
深い。

意気込みはもうどこかに置いてきたので、攻略本を解禁しました。
しかし戦略などは自分で考えなければならないので、試行錯誤の嵐です。

この上ない達成感

誰も欠かさずにクリアしようと意気込んでいたのにやり直しの連続で、もはやゲームをクリアすること自体無理なのかもしれないと思いました。

しかし諦めずにやってやりました。
やっとの思いで誰1人欠けることなくクリアに至った瞬間、ものすごい達成感が得られました。

誰も欠けていない大満足のエンディング。
誰か1人でも欠けていたら見られなかった最高の瞬間です。

比較的攻略しやすいマップから難易度高めのマップまで様々。
敵の動きを予想しながら自軍のユニットをどう動かしていくか、どう育成するか誰を育成するかなど考える要素が盛りだくさん。

思い入れのあるユニットの育成はとても楽しいし、アイテムを収集したりなどやり込み要素もある。

ファイアーエムブレムが好きならきっとハマる。
逆もしかり。

初のシミュレーションRPGということで私個人のテンションがやや高めなのかもしれませんが、おすすめです。

キャラクターへの愛着や達成感もひとおしで、熱中できる作品です。

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