何度読んでもまた読みたくなるし、飽きることなく一気に読める!
なのに何を思ったのか昔全巻+外伝を古本屋に売りました。
途方もない後悔の末に、最近買い直しましたね。
次作「からくりサーカス」の感想はこちら。
うしおととら:ざくっとあらすじ
【主人公:蒼月潮(アオツキ ウシオ)は自宅の蔵で、500年もの間「獣の槍」によって封印されている妖怪と出会う。
たまたま家に来ていた幼馴染の麻子(アサコ)と真由子(マユコ)が、妖怪の妖気にあてられて集まってきた小妖怪に襲われてしまう。小妖怪を退治することを妖怪に約束させ、うしおは妖怪の封印を解いた。
しかし約束を守る気がない妖怪はうしおに襲い掛かる。
約束を守らない妖怪に激怒したうしおは獣の槍を持って妖怪を追いかけまわし、妖怪はしぶしぶ小妖怪を退治することになる。
うしおは妖怪をその風貌から「とら」と呼び獣の槍で脅して従わせ、とらと共に妖怪がらみの問題を解決していくこととなる。】
連載時期・放送期間
作者:藤田和日郎
1990年6号~1996年45号、週刊少年サンデーにて連載。全33巻+外伝。
アニメ
1期・2015年7月~12月
2期・2016年4月~6月
個人的感想
キャラクターの魅力
主人公、うしお。
主人公らしい主人公。
熱くやかましく、曲がったことが大嫌いで嘘をつくのも下手。
真っすぐな正義感が強い男子です。
運動神経が良く、運動部によく助っ人を頼まれる。
本人は絵が大好きなので、美術部に所属しているが絵心は1ミリもない。
明るくムードメーカーで、誰かのために自分を犠牲にすることもいとわない。
そんなかっこよさも持ち合わせているからか、あらゆる女子から好意を寄せられる天然タラシ。
そして、とら。
凶悪な大妖怪と云われていたとらですが、500年の月日によって変わり果てた現代に戸惑うばかり。
テレビに喧嘩を売って破壊。
車に喧嘩を売って破壊。
知らないとはいえ物損なので、その都度うしおに槍でどつかれます。
人間を食べるなと言われて代わりに真由子にもらった、とら風に言うと「ハンバッカ」が好物。
真由子はとらのために随所随所で大量にハンバーガーを買ってきますが、いくらかけてるんでしょうね。
うしおと関わり色んなことを知る中で、時々見せる優しさや可愛い一面が盛りだくさん。
たまらんでしょ。
そもそもですが、とらのデザインが素晴らしいです。
かっこよくもあり、可愛くもあり、絶妙なデザイン。
その他盛りだくさん。
それはもうたくさんのキャラクターが登場するのですが、全員魅力的なので大変です。
おかげさまで推しキャラが1人に定まらないので、感情が大忙し。
他の作品は主人公じゃないキャラクターが推しになりがちな私ですが、うしおは推しです。
でも、とらも麻子もかがりも推しだし、どうしよう。
何回読んでも泣ける
たくさんのキャラクターが登場しますが、それぞれに濃いエピソードが描かれます。
無駄なキャラクターが1人もいない。
笑える要素を含みながらもめちゃめちゃ泣ける。
それはもう化粧がはげ落ちるくらい。
サトリの話はかなりきました。
うしおが初めて(?)嘘をつく話なのですが、嘘をつかなければならなかった経緯が心臓痛すぎる。
「お父さんが食べさせてくれたパンだ。」
辛い。
これだけでなく何度か泣かされますが、なんといっても最終章でしょう。
「もう…喰ったさ。」
もうダム決壊です。
まともに読めないくらいに泣きました。
ハンカチじゃ足りないので、フェイスタオルを用意しておいた方がいいかもしれません。
広げた風呂敷を畳みながらの回収も見事
藤田先生は広げた風呂敷を畳むのがすごくうまい。
33巻分の話がありながらも中だるみしていないし、テンポが良く全て勢いがあるので一気に読みたくなります。
これ誰だっけってなるキャラクターも少ないような気がします。
1巻から最終巻までで無駄な話が1つもない。全て繋がってまとまるんです。
外伝
若かりし頃の紫暮(シグレ)と後の妻:須磨子(スマコ)の馴れ初めとか読めちゃう。
「ぢぃぱむっていうんですって」がずっと頭から離れない。
アニメ
アニメは、チラッと1~2話は観たのですが、全ては観ていません。
すみません。
アニメはやっぱり漫画と違って削られているので、漫画を読んじゃう。
〆る
藤田先生の漫画はこれまでに何作品か増えました。
基本的に画力が高いのでそこまで変化がないような気はしますが、からくりサーカスあたりから女の人のタッチがだいぶ変わったようにも思います。
ウエストが今にもボッキリ折れそうなくらいに細く描くようになったんでないか。
個人的にはこのうしおととらの頃の絵が1番好きです。
どの漫画もそうですが、この作品も絵が苦手って人は結構いるのかもしれません。
でもおすすめしたい。
「うしおととら」「からくりサーカス」はずっと人気があるし、これは永久保存版に違いない漫画です。

