Detroit:Become Human(デトロイト:ビカム ヒューマン)【ネタバレなし感想】/開けろ!デトロイト市警だ!まるで映画を観ているようなゲーム

「人間とはなにか」「自由とはなにか」を問いかけ、心に衝撃を与えてくる作品。

2018年に発売された作品ですが、某YouTubeチャンネルを拝見してハマりました。

【人間と姿かたちがほぼ変わらないアンドロイドが普及している2038年のアメリカ、デトロイト

家事、労働、介護など様々な場面で人間社会を支えるアンドロイドだが、アンドロイドの普及によって失業者も急増している。アンドロイドへの敵意を剥き出しにする人間や、アンドロイドを単なる便利な道具として扱う人間もたくさんいる。

そんな日常の中で、一部のアンドロイドが自我を持った「変異体」となり事件を起こす。】

キャラクター

操作することになる3人のアンドロイド。全員立場も使命もまったく異なりますが、やがてひとつの未来へ交わっていく。

・コナー
警察に配属された最新型のアンドロイド。
「変異体を見つけ出し、事件を解決すること」がコナーの任務でありどんな状況でも冷静沈着だが、相棒となる人間の刑事”ハンク”との関わりの中で次第に感情の揺らぎが生まれる。

・カーラ
家庭内の雑務をこなす家事手伝い用のアンドロイド。
カーラの所有者であるトッドは常日頃から荒れており、娘のアリスに手を上げることもある。そんな様子を見ていたカーラに選択の時が訪れる。

・マーカス
高齢の芸術家”カール”に仕える介護アンドロイド。
実の息子のように扱うカールとの穏やかな日々を過ごすが、カールの実子であるレオの訪問によりマーカスに選択の時が訪れる。

発売時期・対応機種

2018年5月25日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントよりPS4用に発売。

↓他・対応機種
・Microsoft Windows
・PS5

ざくっとシステム

ゲームジャンルはアクションアドベンチャーであるが、プレイヤーの行動や選択によってシナリオが変化する「オープンシナリオアドベンチャー」と銘打たれている。

・操作
移動、視点移動、会話の選択など。

・QTE
戦闘シーンなどで時限式のボタン入力が発生する。ミスするとキャラクターが死亡する場合もある。

・ゲームオーバー
本作にゲームオーバーの概念はない。
シナリオによって主要キャラクターが死亡することもあるが、ストーリーはそのまま進行する。

個人的感想

十人十色の物語

「○○のプロと行く」シリーズの動画を観てハマり、解説付きの動画をじっくり1周観てからのゲーム購入です。それからでも面白いです。

やりこむことを前提で自分の1周目は直感でいこうと。動画の記憶がほんのりあるから少しばかりその意見、というか選択に引きずられることもありましたがおおむね自分の直感で進行はできたかと思います。

QTEが苦手すぎるので難易度を下の方に設定したとはいえちょっと不安だったのですが、たまに間違うこともあったけどそこまで酷く間違えることはありませんでした。なのでQTEが苦手な人でもきっと大丈夫。

我がセガレにも遊んでもらいました。動画も私もセガレも全部違うシナリオになりました。本当に何通りもの分岐があるのでコンプリートしたくなります。

自分で1周したあとに2周目を少し進めたのですが、観たことのないムービーに突入した時はいいけど観たことのあるムービーもスキップ機能がないためにしっかり観ないといけないのは少し億劫かもしれませんね。コンプリートするつもりであれば余計に。

思ってたんと違うってなる時も

コナーとハンク、カーラとアリス時々トッド、マーカスとカールそれからジェリコ。三者三様の視点で語られるストーリーですが、よくできています。どのキャラクターにも感情移入しちゃう。

キャラクターごとに他者からの好感度が設定されていて、選択によって上がったり下がったりするしストーリーの進行にも影響があるので選択肢が出ると慎重になる。しかしこの選択肢、ざっくりしすぎてて思ってたのと違う言動をすることがあります。

私個人は主要アンドロイド3人の好感度を下げたくないがためにこれだろうと選んだ選択肢で好感度が爆下がりした時は悲しくなりました。

特にコナーとハンクが好きなので、ハンクからの反応が思ってたのと違う方向に行くと本気でがっかりです。

選択肢に正解はない

いくつもの分岐を経て構成されていくストーリーであり、たとえ誰かが犠牲になったとしてもそこで終わることはありません。自分が選択した道に必ず結果がついてきます。選択した通りに進行するので明確な答えがないのです。

なのでハンクからの好感度が下がっても私は進み続けるしかない…

チャプターを最初からやり直したりチェックポイントからやり直したりもできますが、最初は直感でやってみてほしい。ただ、上記にもあるように選択肢がざっくりしすぎてるのは厄介ですが。

人間とは

変異したアンドロイドは人間となんら変わらない意思・感情を持った生命体で、機械ではなくなるのです。アンドロイドならではのとても便利で羨ましい機能の数々は変化しませんけどね。

この作中の多くの人間にとってアンドロイドは「便利な機械」であり、そこに思いやりはありません。なんて怖いんでしょう。

姿かたちが人間と同じなので、私であればアンドロイドが変異していようとしてなかろうと絶対に情が沸くな。人間のかたちでなくても生き物のかたちだともう情が沸いちゃうと思う。ムカデとかゴキブリだとかならちょっと無理かもしれないけど。

プログラムされているからだろうけど変異体じゃなくても優しさや思いやり、笑顔を見せてきたりするんです。感情を持っている人間たちのなんと冷たいこと。この対比がとても皮肉で、刺さる。

コナーとハンク

しつこいかもしれませんが私個人の推しがコナーとハンクで、選べません。スモウも好きです。みんな好きなのですが、コナーとハンクは格別です。

カーラとマーカスは割と早い段階で自身の疑問と向き合いますが、コナーは自身で感じている疑問に気付かないフリをしているような描写がとても好きでした。任務遂行が1番にあるコナーは頑なにアンドロイドでいようとする、けど感情的になっちゃう場面も多々。1番人間らしい気もする。

それはハンクの影響も大きいのだろうと思う。ハンクはアンドロイドを毛嫌いしているのだけど、根が優しく正義感のある人なので相棒が危険に飛び込もうとすると止めるし、コナーよりもコナーを人間として扱っているのです。

このバランスです。このコンビは世間でも人気が高いようです。

キャラクターとモデルが同じ顔で同じ声

なぜなら実在の俳優をモーションキャプチャーで再現しているからなのです。グラフィックも綺麗なので、もはや映画。

映画を自分で構成していくような不思議な感覚はこの作品ならではかもしれない。

ネットで検索をかけると俳優のインタビュー動画やちょっとしたメイキング動画が観れました。当たり前ですが同じ顔と、ゲームの音声をEnglishにしていれば同じ声なので大興奮です。

〆る

発売されて7年以上経つこの作品ですが、動画に出会えて本当によかった。

まるで映画みたいなゲーム。アンドロイドを生命体として認識するのか否か、選択によってたくさん分岐していくこのシステムは秀逸です。

中古で2500円くらいで購入してきました。PS4はもちろんPS5でも問題なく起動したので、ぜひ1度は遊んでほしいタイトルです。

この作品を遊んでからは家電達をみんなコナーだと思って可愛がることにしました。

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