「どれくらい怖いの?どんな話?」
究極のビビりでもなんとか観られるホラーですが、いつでも画面がから目を逸らせる準備は万端にして視聴しましょう。
しかし、ただ怖いだけのドラマではありません。
理由は3つ。
- 家族の絆・愛、トラウマ、喪失などが深く描かれる
- ホラー演出が本気で怖い(一度観ただけでは気付かない背景にさりげなく映り込んでいる幽霊など)
- 現在と過去を行き来する秀逸な構成
怖いのに気になって仕方ない、そんな本作をネタバレなしでレビューします。
ホラーでもあり、人間ドラマでもある作品が好きな方には、ぜひ観ていただきたいドラマです。
ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウスはどんなドラマ?
ホラーでありながら人間ドラマが詰まっているNetflixオリジナルドラマです。
兄弟姉妹の視点、過去と現在を行き来する見せ方がとても秀逸な『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス(The Haunting of Hill House)』。
本作の監督を務めたのは、映画『ドクター・スリープ』でもお馴染みのマイク・フラナガンです。
兄弟姉妹のトラウマ【あらすじ】
5人の兄弟姉妹が幼少期に過ごした屋敷「ヒルハウス」。
両親はこの屋敷をリフォームして売却する予定だった。
しかし、ある夜の出来事をきっかけに一家は屋敷から逃げ出すが、母は帰らぬ人となってしまった。
それから26年後。
大人になった5人は、それぞれがヒルハウスで体験した記憶とトラウマを抱えて生きている。
とある悲劇をきっかけに、5人は再び集まることになる。
そして、あの夜に何が起きたのか、母に何があったのか、真実が明らかになっていく。
基本情報
| 公開 | 2018年 |
| 配信 | Netflix |
| 話数 | 全10話 |
| 監督 | マイク・フラナガン |
| ジャンル | ホラー |
| キャスト | ヒュー・クレイン ヘンリー・トーマス(映画『E.T』エリオット役) オリビア・クレイン カーラ・グギノ スティーブン・クレイン ミキール・ハースマン/(幼少期)バクストン・シングルトン シャーリー・クレイン エリザベス・リーサー/(幼少期)ルールー・ウィルソン ルーク・クレイン オリヴァー・ジャクソン=コーエン/(幼少期)ジュリアン・ヒリアード テオドラ・クレイン ケイト・シーゲル/(幼少期)マッケナ・グレイス ネル・クレイン ヴィクトリア・ペドレッティ/(幼少期)ヴァイオレット・マックグロー |
※テオを演じたケイト・シーゲルは、マイク・フラナガンの奥様。

ホラーなので観るのをためらって、ずっとマイリストに入れてあったドラマです。
しかし、べネヴィエント邸をクリアした私なら観られるはず!意を決して再生しました。ハマりました。
完璧な構成『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』3つの魅力
過去と現在が交錯、惹き込まれる構成です。
兄弟姉妹のエピソードを1話ずつ、それぞれの視点で展開。
現在と過去を行ったり来たりする形式で進行。
抱えるトラウマや現在の状況を語りながら、話が進むごとに繋がっていく見せ方や撮り方が秀逸です。
しかも内容が濃厚なので、1話観たらもう1話と止まらなくなります。
フォーカスされる視点と兄弟姉妹の「悲嘆の5段階」
全10話の内、半分は兄弟姉妹それぞれの視点で1人ずつエピソードが展開されます。
それぞれのキャラクターの過去、現在、心の傷が丁寧に描かれます。
さらに、5人の兄弟姉妹はキューブラー=ロスが提唱した“悲嘆の5段階”を映し出しているんだそうです。
長男:スティーブン「否定」
長女:シャーリー「怒り」
次女:テオ「引取」
次男:ルーク「抑うつ」
三女:ネル「受容」
私はドラマを観終えたあとに知ったのですが、納得です。
キャラクターごとに心理描写、性格がリンクしています。
本気で怖いホラー演出
舞台が屋敷なだけでもう怖いので、始終薄目にしないと観られませんでした。
屋敷で幽霊で家に食われるなんて、まるで『シャイニング』です。
ゲーム『リトルナイトメア』の”ノッポ男”の実写版みたいな、ハットのおじさんがすごく怖かったです。
それ以外のビックリ演出も幽霊も、漏れなく全部怖かったです。
私がホラーに弱すぎるだけで、怖さとしては物足りないという意見もたくさんあります。
なので、実はそこまで怖くないのかもしれません。
ですが、一度観ただけでは気付きずらい“さりげなく背景に移り込む幽霊”や、じわじわと迫る恐怖演出など、なかなかに本格的です。
ベントネック・レディ
ハットのおじさんが怖かったですが、最も印象的かつビックリしすぎて悲鳴をあげたのは、首折れ女“ベントネック・レディ”です。
ですが、こんなにビビらせておきながら、彼女の存在は物語に深い意味を持っているのです。
してやられる、真実が衝撃
子ども達を守るために真実を語らないパパ。
ネルとルークが可哀想すぎましたが、もっと可哀想な子もいる鬱展開。
家族愛が核にあります。
家族といえども、その在り方の難しさなどを考えさせられました。
散りばめられた伏線の回収が見事で、とてもスッキリします。
ベントネック・レディやアビゲイル、赤い部屋、ママの真実は衝撃でした。
家族・絆・内面の恐怖
本作の舞台はヒルハウスという名の“幽霊屋敷”でありながら、単なるホラーではなく、家族それぞれが抱えるトラウマや喪失、罪悪感と向き合う物語です。
彼らの目の前に現れる幽霊は、心の傷や恐怖の象徴として機能しています。
ゲーム『サイレントヒル』を彷彿とさせますね。
そして「家族」。
これは、守るもの・守る場所であると同時に、深く傷つけあう関係でもあることが描かれます。
それでも、壊れかけた絆をどのように修復していくのか、恐怖を通して語られる愛と再生の物語なのです。
【家族の絆を描く物語が好きな方へ】
- 映画『クワイエット・プレイス』
父と娘の溝を埋めたのは、正面から伝えられる愛でした。
ビックリする!気になる点
- ジャンプスケアが多い
心霊的な怖さもありながら、ジャンプスケアも結構な多さ
※ビックリしすぎて声まで出る演出の数々。
ホラーはもちろん、ジャンプスケアが苦手な方は、しっかり心の準備をしてから視聴してください。
- 序盤は話が見えにくい
過去と現在が入り混じることで、少々混乱するかもしれない
※中盤以降、これまで謎だったすべてが「こういうことだったんだ」と納得できる瞬間が訪れます。
観始めたら止まらなくなった話
ずっと気になっていて、マイリストには入れていたんです。
ですが、絶対怖いのでなかなか再生する勇気が出ませんでした。
ですが、やっぱり気になるので、再生。
舞台が「屋敷」である時点でもう怖かったです。
絶妙に広い閉鎖的空間なのがとんでもなく怖いです。
『バイオハザード7』のベイカー家や、『ストレンジャー・シングス』シーズン4のクリール家など、屋敷ってなんでこんなに怖いんでしょうか。
あらゆる幽霊に怯え、あらゆるジャンプスケアにビックリさせられました。
ですが、1話再生したら見せ方が非常に秀逸すぎて、次が気になって止まらないんです。
兄弟姉妹それぞれの視点がどんどん繋がっていく演出には感心しました。
ちゃんとホラーで、それでいてドラマがある完璧な作品です。
ワンカット長回し「小ネタ」
第6話には、約17分のワンカット長回しシーンがあります。
カメラの切り替えなしで、役者たちの演技だけで魅せる圧巻のシーンとなっています。
合う人・合わない人
★こんな人に合うかも!
- ミステリー作品が好き
- 家族の絆を描いた物語が好き
- マイク・フラナガン監督作品が好き
★こんな人には合わないかも…
- ホラーやジャンプスケアが苦手
- さくっと一本で観られる映画の方が好き
- 極度の怖がり
ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウスを観終えて
賛否両論ありますが、基本的に評価は高いです。
ホラー演出もストーリーも非常に濃厚。
伏線の回収や見せ方が見事で、最後まで飽きずに観られます。
複雑な心理描写や家族の葛藤、怖いだけではない深みがある。
散々ビビり散らかしましたが、個人的にはとてもおすすめのドラマです。
ホラー好きにも家族ドラマ好きにも刺さる作品です。


