葬送のフリーレンはどんな漫画?自分に合う?
勇者一行が魔王を倒した“その後”を描く後日譚ファンタジー作品です。
全てが腑に落ちる丁寧な描写が魅力な「葬送のフリーレン」。
魔法の仕組みや役職の存在意義、設定のひとつひとつにきちんと理由が用意されています。
1000年以上の寿命を持つ、エルフのフリーレン。
人間とは時間の感覚が大きく異なり、人間にとっては“長い”数年も、エルフにとっては“たったの”数年。
長く生きてきた彼女にとって、寿命が短い者たちとの別れは日常茶飯事。
それゆえか、何事もマイペースで考え方もどこか淡泊である。
……しかし。
ヒンメルとの出会いがフリーレンを変える。
基本情報
【漫画】
| 作者 | アベツカサ |
| ジャンル | ファンタジー |
| 連載(2020年 22/23合併号~) | 少年サンデーコミックス |
| 単行本 | 既刊15巻 |
【アニメ】
| 1期(全28話) | 2023年9月29日~2024年3月22日 |
| 2期 | 2026年1月16日~ |
【自分に合う?合わない?】
★王道ファンタジーとは一味違った作品が好きな方におすすめ
★派手なアクションやテンポの速いファンタジーを求める方には、やや不向きかも

ありそうでなかった“RPGの後日譚”的な作品。
想像以上の面白さです。
あらすじ
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンの4人のパーティーが10年の旅路の末、魔王を討伐。
50年に1度降るという「エーラ流星」を一緒に見た4人は、半世紀後もこの流星を見る約束を交わしてパーティーを解散。
そして約束の半世紀後。
4人で流星を見る約束は果たされたが、それから間もなくして勇者ヒンメルが亡くなった。
1000年以上の寿命を持つエルフのフリーレンにとっては、彼らと過ごした10年は極めて短い年月であり、人間との時間の感覚が大きく異なる。
しかし、ヒンメルの葬儀の際、自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうとしてこなかったことを深く後悔した。
フリーレンは人間を知るための旅に出る。
葬送のフリーレンの「魅力」
ゆったりした時間が流れる感覚で展開される物語です。
敵対する魔族が、なぜ討伐対象となるのか、魔法の原理はなんなのか、そんな説明がすべて詰まった作品です。
“クセが強い”勇者パーティ
1000年以上の寿命があるフリーレンは人間と感覚が違うため、何事もマイペースであり何事も淡泊気味。
ヒンメルを見送った時、「知ろうとしてこなかったことに後悔」したフリーレン。
物語が進むにつれて、徐々に情に厚くなってきている様子が見受けられます。
誕生日を気にしたり、フェルンの機嫌を伺ったり。
ヒンメルがまた、もう回想でしか登場しませんが言うこと全てが名言で存在感がデカいこと。
イケメンは言うこともイケメンで、ただ爽やかなだけではなく自らをイケメンだと認めていて、ちゃんとふざけられるキャラなのも魅力。
年老いたヒンメルは誰よりも縮んでおりましたが、どのようにしてあんなにも縮んだのかが気になります。
僧侶のくせに酒豪のハイターは縮んでないのに…
“生臭坊主”と言われながらも、時々口にする真面目なセリフは聖職者ならではですし、やっぱり徳が高いのでしょうか。
エルフほど長寿ではないにしても人間よりも長い寿命を持つ、口数の少ない頑丈すぎるドワーフのアイゼン。
ハイターとアイゼンが2人で「キャッキャ」と追いかけっこをしていたシーンがとても好きです。
現在フリーレンのパーティーにいるフェルンやシュタルクもいいキャラしております。
フェルンはハイターの弟子。
フリーレンのお母さん的ポジションでありながら、シュタルク相手には年相応の女の子。
シュタルクはアイゼンの弟子。
鈍いようで実は空気が読める、できる男の子。
あとは、なんといってもデンケンおじいちゃんでしょう。
キャラクターを語りだすと終わらなくなってしまうので、勇者パーティ関連のみにとどめておきます。
デンケンおじいちゃんは勇者パーティ関連ではありませんが、どうしても好きなのでお名前だけ出しちゃいました。
彼は誰よりも強い魔法使いでありながら、魔力切れにより拳に訴える根性すらも持ち合わせています。
人間味あふれる強いおじいちゃんだからこそ、惹かれるのでしょう。
全員とてもいい味だしています。
魔族と感情と言葉
会話はできるけど無意味。
感情を知っているけど理解はできない。
人間の情に付け込んだ「オカアサン」はなんとも…
人を欺くための言葉は使えどそこに感情は皆無。
備わっている本能に従っているだけであり、そこには悪意も罪悪感も慈悲もない。
言葉は意味として通じるけれど心がない、相容れない種族。
共存など無理な脅威なので、討伐の対象となり勇者が誕生するのですね。
ところが、感情を理解して人間と共存したいというマハトのような魔族も存在します。
だけど魔族なのでどのようにしても理解ができない。
わかるために人間と親しくなり、そのあと処分すればいいという思考がもう魔族。
とはいえ、きっとマハトは、ねぇ。
マハト編は終わりましたが、マハトの話「黄金郷編」はすごく人気があります。
欲しすぎる!日常で使える魔法
攻撃や防御、妨害、回復といったおなじみの魔法だけでなく、日常で使える魔法がたくさんあります。
カビを消滅させる魔法、しつこい油汚れを取る魔法、服の汚れをきれいさっぱり落とす魔法。
その他もろもろの超便利すぎる魔法。
欲しすぎる。
「最強の魔法使い」であることを忘れる
魔法使い同士であればやりようはあるけれど、いくら強い魔法使いでも前衛がいないことには喧嘩ができないと。
そのために戦士などの役職もあって、そうですよね。
ゲームとかでもタンク役がいてこその魔法使い。
普段のふわっとした雰囲気で忘れそうになりますが、フリーレンは強いのです。
試験で一度、どれだけ強いのかがわかる描写がありました。
それを踏まえると、フェルンはゆくゆくどれだけの魔法使いになるのでしょう。
アニメ版:葬送のフリーレン
シュールに流れゆく原作の雰囲気はそのまま。
声優さんも、どのキャラクターも違和感なくマッチしているのではないかと思います。
動きがついたことで戦闘シーンに派手さが追加されました。
作画も良いのでかっこいいです。
漫画を読んでいて、先の展開を知っていても楽しめます。
ちょっと吹き出しちゃったり泣いちゃったりなんかもできます。
現在は待望の2期が配信されています。
屈指の人気を誇るマハトの「黄金郷編」も収録される可能性が高いので、楽しみですね。
葬送のフリーレンの「テーマ」
「人を知ること・生き様・記憶」
自分の「生き様」を誰かの「記憶」に残すことは、この世界から自分がいなくなっても、覚えていてくれる誰かの中で生き続けることになる。
ヒンメルが各地に銅像を残したのは、寿命の長いフリーレンが将来ひとりぼっちにならないためです。
彼らの生きた証「生き様」がフリーレンの記憶に刻まれることで、彼の想いはフリーレンと一緒に生き続けるのだと思っています。
気になる点・デメリット
- あまり派手さがない
魔法を使って戦いますが、やや単調に見えるかもしれません。
※物語を重視する方にはぴったりですが、躍動感のあるバトルを楽しみたい方は、クオリティが凄まじいアニメ版から入るのがおすすめです。
- 魔族の性格が悪い
人間を欺くための「言葉」を使う魔族の狡猾さに、無理…。と感じる方もいるようです。
※その相容れなさが、個人的には敵対するに十分な理由(本能)が描かれていると思っています。
実際に読んで感じた「本音」
「魔王討伐後日譚」…RPGのその後の物語のような設定に惹かれて読み始めました。
魔王はもう討伐されているけれど、それをどのように展開していくのか興味がありました。
リアリティがありますね。
魔法の設定や魔族と敵対する理由しかり、
魔王を倒して終わりではなく、もちろん残党がいる。
地続きの平和と脅威が描かれていて、ファンタジーです。
そしてデンケンおじいちゃんですが!
一見気難しそうな彼ですが、誰よりも愛情深く誠実で、根性もある最高にかっこいい爺さんなんです。
しかも実力も本物で、意外な師弟関係も明かされるという隙のなさ。
こんなおじいちゃん、欲しかったです。
合う?合わない?:まとめ
★こんな人に合うかも!
- きちんと理由がついた作品が好き
- ゆるやかに流れる作風が好き
- 魔法使いが主役の作品が好き
★こんな人には合わないかも…
- 派手なアクションを求めている
- テンポの速いファンタジーを求めている
- 魔法の仕組みなどを理解するのが面倒
〆る
RPGだとかのその後、みたいな設定が新しい気がして読み始めた漫画ですが、すっかりハマりました。
「サンデーうぇぶり」で漫画を追えますが、必ず毎週更新ではないので、前回の話を忘れてしまったりなどします。
だからこそ、一気読みするとより理解がしやすい。
完結したら、また最初から一気に読みたい作品です。


